@ 倭人は帯方(朝鮮半島又はソウル近辺)の東南大海の中に在り
A 韓国をへて其の北岸の狗邪韓国(くやかんこく)至る。
B 女王国以北は戸数、道里を略載できるが、其の余の旁国は遠絶詳らかに出来ず
C Bに続いて21カ国の国名を列挙し、女王の境界の尽きる所なり
D 其の南に狗奴国(くなこく)有り、男子を王と為す、女王国に属さない
E 其の道を計に当(まさに)会稽・東冶(治)の東に在り
F 女王国より以北には特に一大率を置き諸国を検察する
G 女王国の東、海を渡ること千里に国あり皆倭種である
H 又侏儒国其の南にあり、女王を去ること四千里
I 裸国、黒歯国有り、東南船行一年で至る
J 参問するに、倭の地は海中洲島の上で、周旋すること五千里ばかり
K 行程記述の特徴的な書き方
『又』の字の有無
『自然描写』の有無
『官名』記述の有無
『移動手段』記述の有無
L 邪馬台国に至る迄の各国単位の戸数記述
対海国(対馬?つまこく) 千戸余
一大国(一支?いきこく) 戸数三千許
末盧国(まつらこく) 四千余戸
伊都国(いとこく) 千余戸
奴国(なこく)百里 二万余戸
不弥国(ふみこく) 千余戸
投馬国(とまこく) 五万余戸
邪馬壹国(やまたいこく) 七万余戸
邪馬台国の位置を特定しようとして、参考になると思われる記述は凡そ以上です。中には極めて注目すべき記述もあります。しかしこれらも結果的には参考となる程度で、どうも決定打とはなっていません。以下専門家の解釈を簡単に説明して行きますが、かなり議論の対象になっている項目もあれば、一方大した話題になっていない項目もあります。同時に直接的に位置関係に関連しない項目もあります。したがってまさしく参考程度です。