「山と岳」なにがどうちがうねん?
たーさん:わしゃ、づーと悩んでるんや、ホームページにも載せたんやが、なかなか答えが分からんのや!
こば  :そんなに、悩ましいでっか、一体なんでしゃろ?
たーさん:それはな、山と岳の違いやねん。山は単独峰で岳は連峰をイメージしとるんやが、九州の開聞岳が単独峰なのに岳を付けとんねん。
こば    :「・・・、ほんまかいな」


 
とは言うものの、なかなか難しいではありませんか?
広辞苑を探してみても、「山」平地よりも高く隆起した地魂。谷と谷との間に挟まれた突起部。「岳」高くて大きい山・高山・・・・
それで、メールを出してみました。

----国土地理院殿へのメール
 富士山、北岳のように、山の名前には『山』と『岳』の使い分けがさ
 れています。私は何と無く、山は単独峰で、岳は連峰の中の山のよう
 に思っていたのですが、先日NHKの『日本の百名山』で多分単独峰と思
 われるのに『開聞岳』がある事に気が付き、本来の意味は何なのかな
 と疑問を持ちました。知っている方是非教えて・・

突然に奇妙な質問をして、驚かれたと思いますがよろしくお願いいたします。

----返事
 ご返事いたします。
 国土地理院では、ご質問についての定義や歴史的調査はしておりません。
 どういう理由で、命名されているのか、使い分けされているのか実態は掴めません。
 無責任ですけど、日本山岳会、山と渓谷社とかに照会されたら判るかも知れません。
 宜しくお願いします。
                   地図測量相談官 菊地 光昭

それでも、「岳人」雑誌へメールを出すも返事がもらえず・・・・・・

諦めかけたのですが、HPを探して「三角点写真館」様にメールを出しました。

-----「三角点写真館」様からのメール
さて、ご質問の件ですが、私も山は好きですが地図の仕事やさんでないこともあり、以下は地理院等と関係なく、私個人の調べた結果+見解であることを最初にお断りしておきます。

とはいえ、調べたといっても手元にある「地形図の本」などをぱらぱらめくってみたのですが、ここからが「山」でこれは「岳」だというはっきりした定義はないようです。

国土地理院発行の地形図では、地形図の山名についてはまず、地元や山岳会などの通称を使っています。「山地」とか「山脈」などの自然地形を表す用語にはきちんと定義があるのですが、「山」「岳」に関しては広辞苑の定義を参照していたりして(日本地図センターの「地図と測量のQ&A」など)。

ちなみに広辞苑では「山」は、「平地より高く隆起した地塊」だそうです。
「岳」は漢和辞典をみると、「山が連なりそびえるさまを表し、高く険しい意味」があるそうです。実は私もしみじみ調べたことがないので勉強になりました(^^)

「山」は独立峰が多く、「岳」は連峰中の一座を指すことが多いということはいえますね。だいたい、漢字の意味からの使い分けなのでしょう。
では「開聞岳」はというと「岳」は格調高くそびえているように聞こえるので、昔からの地元の呼び名は別にあって、誰かが全国に紹介するためにつけた名前だったのかも知れません。

例えば、埼玉に「武川岳」というハイキングの山がありますが、地元で「ホーキ平」と呼んでいたのを、戦後のハイキングブームの時こういう名前にしたようです。

はっきりしたお答えになりませんでしたが、こんなところです。

蛇足。 地理院の地形図では、「山岳は右上がりの斜体で記入する」ことになっています。2万5千分の1地形図にこの字体で書かれていれば、いわば「公認」の山?ということになります。たとえ海抜1mでも、地元の人が「あれは山だ」と言い張って、公認の山にしてしまったこともありました(大阪の天保山)。

                                  三角点写真館  松村 昌子
                  Akiko  Matumura


久々にメールが届きました。(2003年1月10日)

国土地理院担当者より、回答したようですが、私個人的に関心を持って考察したこ
とがありますので少し述べさせていただきます。
 この考察は、かれこれ30年ほど前に、九州本島の山についての調査なので、四国、
本州の山々にも当てはまるかどうかはわかりません。(北海道の山名は問題外)
 また、その時に調査した資料が見当たりませんので、裏付けとなる個体数に基づく
傾向を示すことはできません。したがって、記憶による感覚的なものになっています。

 まず、「山」についてですが、「やま」と読むものは信仰を対象としないもので、
「さん」「ざん」「せん」「ぜん」と読むものは仏教信仰を対象としたもののようで
す。これを裏付けるものとしてお寺の正式名称は「○○山△△寺」という呼び方をし
ています。ただし、信仰対象の山として、全国的に名を馳せた「立山」の主峰「雄山」
は、いずれも「やま」です。これについては調査していないのでわかりません。

 次に「嶽」ですが、これも多神教の信仰対象の山としての傾向が強かったようで
す。略字と言われている「岳」は信仰対象の傾向は少なかったように記憶していま
す。現に長崎県の離島には、100m足らずの小さな山にも「岳」がたくさん使われ
ています。東北の「××森」と同じく、山のローカルな呼称になるのでしょうか?
 ただ、現在の地名に、そこまでの厳密さが残っているかどうかはわかりません。地
図に記載してある地名の漢字は、その市町村(担当者?)の意向でほとんど決まって
しまいます。国土地理院では原則として、現地現称主義という考え方で記載していま
すので。

 以上、疑問解消のお役に立てるかどうかわかりませんが、参考に。

関 義治 Jossiharu Scheki 殿
国土交通省 国土地理院 地理情報部 情報管理課

宗教上の関連もあるというものでした。ありがとうございました。

ちなみに、漢字源を調べてみますと 岳は「丘(おか)+山」。嶽は「山+音符獄ゴク(ごつごつしてかたい)」。かたくて、ごつごつした岩石でできている山。 となっており、形状からの命名もありそうです。

しかし、現代では命名は「厳密ではなく市町村の意向で名づけられている」ということになるのでしょう・・・・


ありがとうございました。この場をお借りしましてお礼を申し上げます。

でも、はっきりしませんなー・・・・たーさん。

ほんまやね・・・・残念無念・・・・・・

答え:良く分かりませんでした

誰か教えて欲しいです・・・・・